7月のある日、王子の太陽の動物舎を覗いてみると、
ナマケモノの部屋の中のケージに見慣れない新しい個体がいることに気がつきました。
キンカンちゃん♀(右奥)の部屋に、白くて大きい身体の方がおひとり(手前左側)
そしてノンコさん♂の部屋にもうお一方。
(ここまで7月23日撮影)
園に問い合わせてわかったのは、
このお二方は閉園になった高松市の旧栗林公園動物園 出身で、閉園後も関係者が飼育を継続していた個体を
このたび諸事情で王子で引き取ることになったということでした。
さらにtwitterのフォロワーさんに報道情報を教えていただきました。
栗林の元園長が閉園後も数頭のナマケモノをご自宅で飼育されていたのですが、
7月12日にお亡くなりになり、「動物を幸せな環境で育ててほしい」というご遺志を継いで
王子動物園に委ねるとご家族が決められたそうです。
もともと、栗林公園動物園が閉園した後の2008年、王子に5頭のナマケモノが移って来ています。(
はばたき64号)
ノンコさん、カンベさんはその5頭の中の生き残りです。
新しくやってきた2頭とノンコさん、カンベさんは顔見知りかもしれませんね。
カンベさん(この写真のみ3月26日撮影)
8月の終わりに、キンカンちゃんの部屋にいた方がケージから出て、キンカンちゃん、ミカンちゃん母子と同じ部屋で同居していました。
新入りのダイクさん♂(平成9年9月生まれ)
ダイクさん、なかなか愛嬌のある可愛い方ですね。
左から娘のミカンちゃん♀、母キンカンちゃん、ダイクさん
ミカンちゃんは親離れしてから、いつもこの部屋の隅の方で寝ていることが多かったのですが、新入りさんの登場でいつもと場所が違っています。母子が一緒にいるところを見るのも半年ぶりくらい。
やはり警戒しているのでしょうか。
娘を気遣う?キンカンちゃん
警戒しているような表情には見えないけど、いつもと違うことは確かです 笑レアな姿を見せてもらいました。そしてノンコさん♂の部屋
その奥にはもうひとりの新入りさんのケージが置かれていました。
アジェンダさん♂(平成11年生まれ)
栗林には世界最高記録 11頭の子孫を残したナシさんがおられました。
ダイクさん、アジェンダさんは、ナシさんの最後の子供たちかもしれませんね。
ナマケモノの寿命は野生で20年、飼育下で30から40年と言われています。
ダイクさん、アジェンダさん、この王子で元気に過ごしてくださいね。
(8月26日撮影)