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大森山のトナカイさん初泳ぎ2017
寒い土地の生き物であるトナカイには日本の夏は暑すぎます。
さらにサシバエの被害に遭うと走ったりしてさらに体温が上がってしまい、体力を削ってしまいます。
暑い夏に健康に過ごしてもらおうと、大森山では一昨年(その1 その2 その3)、
昨年(その1 その2 その3)と、園内の塩曳潟という池で遊泳してもらう試みをされていました。
もともと塩曳潟には大きな網がかけられたバードケージが設置されていてペリカン等が
飼育されていました。バードケージはなくなったものの、ペリカンやコクチョウが
飼育されている「とりっこの水辺」というエリアで、その水辺を借りてトナカイさんが遊泳していたのです。

しかし昨年11月から大森山で猛威をふるった鳥インフルエンザ禍対策により、
塩曳潟の環境が大きく変わってしまいました。水鳥の飼育が終了し、エリアを仕切っていた網が撤去されたり、
対岸が除草され護岸?が設置されるなどしたため、トナカイの遊泳には使えなくなってしまっていました。

トナカイさんに良い環境をこれからも与えてあげたいと、防護ネットを張るなど担当さんたちが懸命に
努力されて、なんとか今年のサシバエが本格発生するシーズン(例年8月上旬くらいから)に間に合いました。

私が訪問直前、そのシーズン目前で秋田が豪雨に見舞われ、防護ネットが隠れてトナカイさんが安全に
遊泳できないくらい塩曳潟の水位が異常に上昇してしまうというアクシデントがありました。
でも幸い水位が下がってきていたので、この日トナカイさんを池に連れていくことになりました。

旧とりっ子の水辺。草がたくさん生えて涼しげです。
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対岸はブロックの護岸が。トナカイさんが近づかないようネットが張られていますが、
先日の豪雨の後遺症でネットがまだかなり水に浸かっています。
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緑豊かなトナカイ舎
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今日のお散歩の選抜メンバーは、サクラさんと息子のゲンキくんです。
サクラさん。この遊泳の取り組みでは一番のベテランです。
高齢になったので換毛が遅くなっています。
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そしてゲンキくん。すでにサシバエに悩まされているようでした。
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グラウンドに流してある冷たい水をよく飲んでいます。
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樹葉の日陰、ミストに扇風機と暑さ対策がとられています。真夏にはこれでも不足ですが、
幸いこの日の気温はトナカイさんが息が上がるほどには高くなかったのです。
それでも、サシバエに反応する様子が観察されました。
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他のお二方 ルドルフくんとカリキちゃんはお留守番です。
立派な角のルドルフくん。シャワーの水で涼んでいます。
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雁来(カリキ)ちゃん、彼女は体温センサーを装着しています。
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飼育員さんがグラウンドに入ると、事情を察しているのか、サクラさんとゲンキくんは嬉しそうについていきます。
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リードをつけたサクラさん、すでにテンションが高いです。
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ゲンキくんはリードなし。でもサクラさんが歩いていくとちゃんとついていきます。
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散歩しているのに気がついたお客さんたちもついてきます。
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このトナカイの散歩についていくのが結構楽しいのです。
緑の芝生を歩いていく姿自体が素敵です。
リードに引っ張られているのではなく、行きたい場所が一致していて、自発的に歩いていることがわかります。


そのまま旧とりっこの水辺へ。
※現在来園者は立ちいることができません。
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最初はおやつで水辺へ誘導します。
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水に足を踏み入れたサクラさん
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ここでいきなり帰っていく飼育員さん、そして慌ててそれを追いかけるトナカイさん。

去年まではトナカイさんとコクチョウなどが接触した時のトラブルを防ぐためそばにいないと
いけなかったのですが、今年はトナカイさんだけでここにいてもらおうという試みです。
つまりこの水辺でトナカイさんを放牧することを目指しておられます。
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対岸から見ていると、サシバエに耐えかねたようにサクラさんが水に飛び込み、その後ゲンキくんもそれに続きました。
やはり水に入ってすっきりできたんでしょう。
今年の初泳ぎ♪


まだサシバエの数も少ないのか、今日の入水は一回だけでした。
暑い日が続いて池の水温も高かったようです。
新しい環境や実施要領で課題もありましたが、本格的なサシバエシーズンに向けて
さらにバージョンアップしてくださることでしょう。

(7月30日撮影)




by rakudateikoraku | 2017-07-31 09:19 | 偶蹄目 | Comments(0)
続:大森山のトナカイさんを元気にするために:その3 野生のトナカイになる
大森山のトナカイさんを訪ねる旅、この記事この記事の続きです。

水辺に行くと、飛び跳ねたりして元気くん楽しそうです。

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サクラさんについていくのでなく、元気くん自からどんどん入っていきます。
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そこで「もう大丈夫ね」とばかり、サクラさんさらに深いほうへ入っていきます。
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このあたりは元気くんはほとんど背が立たない深さだと思いますが、ママについていきます。
サクラさん、横目で元気くんを見守ってますね。
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「だいじょうぶ?」立ち止まって確認するサクラさん
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上陸地点の地形はかならずしも平坦ではないので、元気くん苦労しています。
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サクラさんが飛び上がって上陸すると
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元気くんもそれに続きます♪
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ママをほっといて、楽しそうに森の中に入っていこうとする元気くん、でもすぐ戻ってきました。
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サクラさんにとっても高いと思えるこの土止め
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元気くんも軽々と飛び乗ったのでびっくりです。
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草を食んでいるサクラさんの横で楽しそうに跳ねまわる元気くん
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そして森の奥の方へ入っていきました。
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美しい緑の中を散歩。
水に入ってサシバエを退け体温も下がりすっきりしているはずです。
その上、この場所は涼しくて新鮮な草もたくさん、サクラさんのお気に入り地なのです。
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移動しながらあちこちでちょっとずつ食べる、トナカイ本来の活き活きとした姿を見せてくれました。
トナカイが泳ぐ姿も滅多に見れませんが、この野生のような姿もぜひ見てもらえたらと思います。
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元気くんもそのあたりに生えている草を味見していました。
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しばらくこのトナカイの楽園を満喫した後、サクラさんが突然池に入ってこちらに泳ぎ始めました。
もしかしたらまたサシバエがついたのかもしれません。置いてきぼりになりかけた元気くん、気がついて
あわてて泳いで追いかけていました。
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背も立たないような池を泳ぎ、生まれてはじめて自然の草を自分で選んで食べた経験。
この日1日だけで、元気くんはひとまわり成長したはずです。

(8月15日撮影)

by rakudateikoraku | 2016-08-21 00:42 | 偶蹄目 | Comments(0)
続:大森山のトナカイさんを元気にするために:その2 母子で水泳
大森山のトナカイさんを訪ねる旅、この記事の続きです。

その時に水に入ってくれたのはサクラさんでした。
今年になって元気くんが生まれて、いつも赤ちゃんと一緒にいるサクラさんを池に連れていってあげることはできなくなっていました。
元気くんはグラウンドに置いた小さいプールに入ってくれるのですが、サクラさんはなぜか怖がってこのプールに入ろうとしません。
サクラさんと元気くん2頭一緒に池に泳ぎに行けたら。。。

実は私が訪問する数日前に初めて2頭で泳いだということでしたが、この日2回目の試行を見学しました。

飼育員さんがグラウンドにやってくると、池の方に行きたいサクラさんはもうお待ちかねです。
元気くんはママにいつもぴったりくっついています。
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池との間を移動するため、サクラさんの頭絡にリードをつけます。
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元気くんは頭絡ではなく、子犬用の首輪をつけています 笑
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ではみんなで池の方までお散歩です♪
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そこが快適な場所だと覚えているので、無理に引っ張っていかなくても、サクラさんはついてきてくれます。
元気ちゃんはママにくっついていきます。

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トナカイたちと見学のお客さんとともに、「とりっこの水辺」から奥に入っていきます。

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水辺まで連れてきたらリードをはずして見守ります。
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ひとりでどんどん池に入っていくサクラさん
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ママどこいくの?
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慌ててついていく元気くん
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なぜか、サクラさん岸の方をガン見しています。
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あれ?サクラさん、こちらの方へ急旋回してきます。
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それを懸命に追いかける元気ちゃん
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上陸してきました
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どうも、飼育員さんが持っていたペレットに気がついてしまったからだったようです。
このペレットの本来の使い道は、対岸に渡ったトナカイさんを呼び戻すためです。(参考: 去年の記事)
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動画でどうぞ

一度は成功したと聞いてはいましたが、まだ生後2ヶ月の元気くんが、躊躇なくサクラさんについて泳いでいく様子には驚かされました。

またサクラさんも、後ろをふりかえる様子もなくどんどん進んでいくのがすごいです。
柴田飼育員によると、群れで行進する性質のトナカイにも個体によって個性があるそうです。サクラさんと異なり、ルドルフくんや雁木さんは、
自分から水に入っていくことはないが、飼育員や他のトナカイ個体が池に入っていくとついていくのだそうです。
そうすると、サクラさんは天性のリーダー型、頼もしいママさんですね~

つづく
(8月15日撮影)

by rakudateikoraku | 2016-08-18 03:20 | 偶蹄目 | Comments(0)
続:大森山のトナカイさんを元気にするために:その1 元気くんの誕生と取り組みの進化
半年ぶりに大森山のトナカイの森をたずねました。
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前回の訪問(2016年2月)以降、大森山のトナカイの群れに新しい命が生まれていました。ルドルフくんとサクラちゃんの息子 元気くんです。
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このペアには2年前にも赤ちゃんが生まれたのですが、赤ちゃんは夏の暑さを乗り切ることができずに亡くなってしまいました。
昨年訪問した際に見学した、大森山動物園の柴田飼育員がご尽力されている、トナカイの健康管理の取り組みについて、このブログで紹介しました(その1 その2 その3)。それが展開され、今年の母子の健康に生かされていることを期待して訪問しました。

元気くん、はじめまして~
もう角が生え始めています。
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小さくてもウシ系のお顔です 笑
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そして母サクラさん。高齢出産で産んだ元気くんとともにこの夏をがんばっています。
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暑さ対策は進化していました。トナカイさんが多くいるエリアには日陰とミストの設備、そして送風機。
人員体制やいろんな理由で連れていけないこともあるし、もっと日常的に使える水場があれば、ということで
小さいプールを設置されていました。水を入れると元気くんが自発的に活用していました♪
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そしてこのプールは、トナカイさんが水を飲む場所としても使っています 笑
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こういう取り組みが功を奏しているようで、元気くんはこの暑い夏を乗り切りつつあります。一日観察しているとまだ授乳もありましたが、エサの食べっぷりも十分。すくすくと成長していています。
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立派な角を持っているのは、ルドルフくんです。
虫よけスプレー製品で、動物にも使える良いものが見つかったということで、こまめにふきかけてあげています。
1~2時間ほどはサシバエの被害を抑制できるそうです。でも効果がずっと継続的に維持されるわけではないので、
一日の中で何回も対処が必要、ご苦労さまです。。。
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虫よけスプレーをかけてもらっているのは、もう一頭の♀ 雁来(カリキ)さん。
雁来さんが首に巻いているのは、体温をセンサーで常時計測し無線で発信する装置です。大森山動物園、岩手大学、株式会社アーズの共同研究(大森山Facebook記事)で、暑さに弱いトナカイの体温実態を調べようという取り組みです。想像に頼らず実測値にもとづいて判断や対処を行えるようになれば、飼育上のいろんな取り組みの効果も科学的に評価することができ、素晴らしいです。
※雁来さんの体温センサーのデータは、アーズさんの会社のWebサイトで公開されているので、(今のところ)どなたでも雁来さんの体温のトレンドをご覧になれます。このデータが公開されていることも凄いことですね。

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つづく。。。
(8月15日撮影)


by rakudateikoraku | 2016-08-17 12:58 | 偶蹄目 | Comments(0)
2016冬の東北ラクダ訪問 その1~大森山のフタコブ兄妹
今年も冬の東北でがんばっているラクダさんたちに会いに行ってきました。
最初は大森山です。
一番雪が多い時期なのに、大森山を訪れた日は、気温も高めで天気は雨。
毎年のように異常気象と言っているような気もしますが、今年は確かに正常ではありません。
それでも前週にまとまって降った雪が残っています。

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右:兄の楽楽(ラクラク)、左:妹の来来(ライライ)
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兄妹なかよく暮らしています。
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楽楽が妹さんをくんくんしてフレーメンするのは、もうこの2頭の間のお約束です(笑)
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ラクダのおやつもラクダドームも冬季開園時はクローズしています(涙)
せめてドームは開けておいてほしかったな~
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2頭はグラウンドの雪を食べていました。冬場にはよく観察できます。
雪を新鮮な水の代りに食べているのだと思われます。(この日は外の水場の鉢には水が貼られていませんでした)
ラクダは水がなくても生きていけるように思われがちですが、それは誤解。
水なしでも何日かは生き延びる身体の機能を持っているというだけで、やはり水が必要。そして水を大好きな動物です。
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お腹が空いてきたけどまだおうちには入れない。可愛い表情でかべを舐める来来。
やはり同じ血筋であろうコニーさんの面影を感じます。 ※大森山出身で天王寺で暮らしていたラクダ。
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雨に濡れた前髪もキマッている楽楽。
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これからも元気でね。
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(2月13日撮影)

by rakudateikoraku | 2016-02-18 02:32 | フタコブラクダ | Comments(0)
東北ラクダ旅2015夏~その3 大森山のフタコブ兄妹
東北の各園のラクダさんを訪ねる旅、2つ目は秋田の大森山動物園、今は亡きコニーさんのご実家です。

こちらには兄と妹さんのお二方が暮らしています。
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手前:妹の来来さん 奥:兄の楽楽さん
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手前: 兄の楽楽さん 奥:妹の来来さん
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楽々さん。
夏毛になっているのに、ボリュームある前髪がばっちり決まっているのが格好いいです♪
彼は口元がぶくぶくしていることが多いです。
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来来さん。
凛々しく立ち上がったコブが立派です。大森山の血筋を強く感じさせるやさしいお顔。
襟足のパーマヘアーがチャーミング。
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大森山ラクダ舎名物のラクダドームです。このドームの中に入ってラクダさんにおやつのペレットをあげたり、足やお顔を間近で観察できます。
ラクダさんに取り囲まれたり、天井から見下ろされたり、かなりの迫力です。
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ラクダは砂漠にというイメージが根強いですが、緑に囲まれた中での姿は美しいです。
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彼らとはおよそ1年ぶりの再会でしたが、元気にしていて何よりでした。
最近は、飼育員さんに曳かれて園内を散歩するイベントを時々やっているそうです。
この日は見ることはできませんでしたが、ぜひ見てみたいです。

(8月10日撮影)
by rakudateikoraku | 2015-08-19 01:31 | フタコブラクダ | Comments(0)
大森山のトナカイさんを元気にするために~その3 トナカイさんの魅惑の避暑地と帰宅の時間
大森山 飼育員 柴田さんのトナカイ飼育のある取り組みについて、この記事この記事の続きです。

塩曳潟に気分よく飛びこみ一周泳いで陸に上がってきたトナカイのサクラさん。
水浴で体温が下がり、また身体にとりついていたサシバエも振り払えて、すっきり♪
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でもこの場所は単に水浴だけではありません。
木陰になっている涼しい水辺、そしてたくさんの草。ここはトナカイさんの憩いの時間を過ごせる魅惑の避暑地なのです。
人間の都合が許す間、トナカイさんにはこのあたりで自由に過ごしていただきます。

生きいきとしている動物の姿は美しいです。
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ここにいる時も、そこらじゅうの草を順番に試しています。草によってはわずかな毒性成分が含まれているものもありますが、口に入れては、美味しいもの、美味しくないものを確認しながら食べているようでした。
トナカイさんの本来の姿は、移動しながらあちこちでちょっとずつ食べ、一日中かかって食べるような生活なのだそうです。
よく見ていると、草の葉先をちょっと食べては、次の草に移動しています。
このような食べ方なら、夏場であれば草が生えるペースの方が早くて、草を食べつくしてしまう心配はなさそうです。

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傾斜や狭いところもずんずんと入っていきます。
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水からあがった後はサシバエがまったくついておらずとても気持ちよさそうな様子だったサクラさん。
しかし、陸に上がって過ごしていると、またしてもサシバエが集まってきたようで、
サクラさんが少しいらいらし始めてきました。
すると、大慌てで水に飛び込んでしまいました。


対岸に上陸すると、木の陰に入って出てこなくなりました。
様子を見に行くと、木の陰に座り込んでいました。
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同じ場所で1時間近く座り込んで休んでいました。
あんまりオープンな場所は好きでないのかもしれません。
サクラさんは、奥まっていて目立たないこの場所お気に召したようです。

本当は、この場所でずっと過ごしてもらいたいくらいだけど、まだ実験の段階なのでそういうわけにもいきません。
お家に帰る時間が来ました。


サクラさんお利口さんです♪
池に入っていくのは自発的だったけど、こちらの都合で上がってきてもらうのでペレット(おやつ)を使っていました。結構長い時間草を食んでいるような気がしましたが、トナカイさんの生活リズムとしては短いようで、お腹がいっぱいになっているわけでもないみたいでした。

リードで曳かれて戻っていくサクラさん。
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行きは足取りも軽かったのに、帰りはシブシブ感が。。。
道草を食んだりして。。。
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塩曳潟の上にあるトナカイ舎に戻ってきました。
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サクラさん、楽しかったね♪
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トナカイさんの幸せのために、できる限りのことをしてあげている姿勢が素晴らしいです。
また動物の幸せな姿を見れることこそ来園者の幸せなので、今日は私にとっても感激の時間でした。

まだこの取り組みは実験的ですが、手法などが確立して、他のトナカイさんたちも
この幸せな時間を過ごせるようになったらいいですね。


(8月10日撮影)
by rakudateikoraku | 2015-08-12 07:06 | 偶蹄目 | Comments(0)
大森山のトナカイさんを元気にするために~その2 泳ぐトナカイさん
大森山 飼育員 柴田さんのトナカイ飼育のある取り組みについて、この記事のつづきです。

大森山動物園の園内には、塩曳潟という池があり、それは園の面積のかなりの割合を占めています。
一方、生息地において、トナカイさんは移動などの目的で海や川を泳いでいます。
柴田さんは、塩曳潟でトナカイさんに泳いでもらうことを思いつかれました。
数年前、このアイディアについて柴田さんからお聞きする機会があり、おそらく世界でも誰もやったこと
がないこの構想が現実になることを楽しみにしていました。今年、実際に実験的な試行を始められたと聞き、
早速様子を見せていただきに伺ったのです。

この日参加するのは、おばあちゃんトナカイのサクラさんです。
前の記事で、トナカイさんに水をかけて冷却している事を紹介しました。サクラさんは、頑なにこのシャワーを浴びるのを拒んでいるそうで、冷却の対策が急務だったようです。
一方、前の記事で登場して水をかけてもらっていたトナカイさんたちはみな2歳の若者なのです、
トナカイの寿命は野生で10年、飼育下で15年程度と言われていますから、10歳のサクラさんはかなりのお年寄り。日本国内のトナカイ牧場で生まれてから今まで、水をかけてもらうという世話は受けたことがないはず。若者のように柔軟には対応できないようです。

サクラさんがリードに曳かれてやってきました。
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面白いのは、リードで仕方なくついていっているのではなく、これから起きることを楽しみにしているように足取りが軽いのです。
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使うのは、塩曳潟の一部をネットで区切ってあるエリアです。
ここは元々大きなバードケージになっていて、ペリカンさんが中を飛行していたそうです。
ケージの屋根がなくなった後も、ペリカンさんやコブハクチョウさんがここで暮らしています。
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サクラさんが池に入って泳ぐ様子をご覧ください。


驚くほどスムースに早く池に入りました。
エサなどで行動を誘導したのではなく、明らかに自発的です。この中が気持ちがいいことをわかっているのでしょうね。そして水の中は本当に気持ちよさそうです。

そして、背が立たないところは、顔をあげて泳いで
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背が立つところは歩いて。
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池の底の深さを把握しているわけではないので、いきなり深くなることもあります。
尻尾を高く上げているのが可愛いです。
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初めて彼女がこの池に来た時、もう自然に最初から自分で泳いだそうです。
生息地では泳いでいる動物とはいっても、日本のトナカイ牧場で生まれてこんなに深い水につかって、
あまつさえ泳いだことはなかったはずです。でも、泳ぎを教わることもなく自分で泳げたということは
トナカイさんの本能の中に組み込まれているのでしょうね。

水の中で実際にくつろいでいる姿も、泳ぎの能力が最初から備わっているという話も感動的です。

つづく。。。

(8月10日撮影)
by rakudateikoraku | 2015-08-11 08:24 | 偶蹄目 | Comments(1)
大森山のトナカイさんを元気にするために~その1
大森山動物園では4頭のトナカイを飼育しています。
トナカイは寒い国の動物。
北国の秋田は彼らによい環境ではないかと、県外在住者は思ってしまいますが、
実際に訪れた方はよくご存じのとおり、夏の秋田はとても暑いのです。
そんな秋田でのトナカイ飼育の取り組みについて、大森山動物園の飼育員柴田さんの取り組みを見学させていただいてきました。

トナカイさんたちは、暑さに必死に耐えています。
左:雁来(カリキ)さん(♀2歳)、右:ルドルフくん(♂2歳)
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日本の気候は彼らには暑すぎます。
トナカイさんは夏毛に換毛していますが、それでも熱がこもってしまいます。

さらに、牛の仲間につくサシバエが彼らを苦しめます。
ルドルフくんの顔にもサシバエが。。。
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サシバエは他の園でも蹄の動物によくついていて動物を悩ませています。
トナカイさんはサシバエが苦しくて、走り回ったりするので、暑い夏だとさらに体温をあげる
ことになってしまいます。サシバエ被害の抑制は夏のトナカイさんの健康にとても重要です。
(大森山では、ある虫よけスプレーを使われていて、よい成績をあげられているそうです)

このままだと熱中症になってしまうので、放水して少しでも冷却してあげます。
水をかけることでサシバエ被害も若干軽減することが期待されます。
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トナカイさんのお話を聞いてあげているように見えますが(笑)、肌に感じる鼻息から体温を推測しておられるところです。
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水がかかると気持ちはよさそうではありますが、反応は個体で違うようです。
雁来さんとルドルフくんは水がかかること自体はあまり好きではないみたい。
すぐ逃げてしまうので、頭絡をつかんで、十分水をかけてあげます。
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稲積(イナヅミ)さん(♀2歳)は、積極的に水のところにやってきます。濡れることも好きみたいです。
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スプリンクラーをかけておくと、しぶきが飛んでくるところに座ってじっとしていました。
トナカイさんはぬた場で泥を浴びるということはしません。
だから、これは暑さに追い詰められての行動と思われます。
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こうして手間をかけて水をかけてあげても、夏毛に阻まれて身体本体まではあまり届いていないらしく
暑い日は、一日の間に何回も水をかけてあげなければなりません。
その間隔が開いてしまうと、スプリンクラーのしぶきを浴びていても熱中症になってしまったりするそうです。

この暑い夏を過ごすには、これだけでは十分とは言えません。
日本でトナカイさんに元気に過ごしてもらうため、柴田さんはある構想を思いつかれました。
それは。。。
つづく。。。
(8月10日撮影)
by rakudateikoraku | 2015-08-10 22:57 | 偶蹄目 | Comments(0)
大森山のトナカイの森と赤ちゃん
大森山は何回か訪れていますが、盛夏に訪問したのは初めて。
トナカイ舎は素敵な森になっていました。

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グラウンドの中にもたくさんの草が。トナカイたちが暮らす地方の植生とは異なるのでしょうが、彼の地の夏の風景のイメージをかきたてます。
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動物たちにも快適に見えます。担当さんが植物にも心を配られているので、その成果が出た感じですね♪
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さて、6月にトナカイの赤ちゃんが生まれていました。
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赤ちゃんは母サクラさんといっしょに木の陰に座って休んでいました。
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くりくりっとした目が可愛い赤ちゃん。
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生後2ヶ月でも、まだちょっと頼りないへにゃっとした立ち姿。
担当さんも大事にサポートしてくださっています。
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この日の秋田は、台風の通過で終日雨がふったりやんだり、最高気温28度と夏にしては過ごしやすい気温でした。
それでも母サクラさんは息があがっている様子でした。東北地方のこの気温でもトナカイさんには暑すぎるのですね。
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この仔が無事に夏を乗り越えて、元気に育ちますように。
また冬に会えることを楽しみにしていますね。
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(8月11日撮影)

by rakudateikoraku | 2014-08-20 01:17 | 偶蹄目 | Comments(0)



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