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盛岡のヒトコブラクダ ヒトミさんの最初で最後のガイド
盛岡市動物公園が再生事業を進める中で、ラクダ展示を廃止する方針と発表されました。
盛岡では現在の日本最北端のヒトコブラクダ ヒトミさんが暮らしていますが、
計画どおりだと、11月末の通常営業終了をもってヒトミさんは盛岡でもう会えなくなります。
その前に彼女のことをもっと知りたいと思い、ガイドをお願いして参加してきました。
ラクダでの「なかよしガイド」の応募はこれが初めてだとか。そして11月末で展示が終了なので、
本当に最初で最後のガイドですね。

以前からの盛岡での個体表示は情報量控えめで、ラクダについては愛称とその命名者の掲示しか
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今回は盛岡がZOOMOになって初めての訪問でしたが、ラクダ以外の種も含めて
各個体のデータが掲示されるようになっていました。これはありがたい変化です。
ヒトミちゃんに初めて会ったのは2013年ですが、いまさらながら知らなかった情報ばかりです。
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盛岡では朝展示開始時と夕方の収容時だけにラクダにごはんをあげているので、
展示時間中にごはんの様子を見たことがありませんでした。
同居していたヒトシくんは動くのですが、
ヒトミさんはあまり動くイメージではありませんでした。

しかしこの日はガイドがあるということもあってか様子が違っています。
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リンゴをまいてもらったり
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大好きな笹をもらってご満悦
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目がキラキラ、嬉しいね♪
こんな活発なヒトミさんを初めて見れて嬉しいです。
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フタコブラクダの代表的な生息地はモンゴルなどなど冬は極寒となる地方ですが、
現在のヒトコブラクダが暮らしているのは主に中東・インドなど、どちらかと言えば暑い地域。
寒さには弱いのではと思っていたので、寒冷地である盛岡ではどんな飼育環境で暮らしているのか
が気になっていました。
冬に会いにいった時は、一面真っ白のグラウンドの中でぽつんと立ち尽くしている姿を見て
びっくりしたものです。
しかしラクダ舎には敷き藁はあっても特別冬の暖房があるわけではなく、それで今まで
健康に暮らしてきたそうで、改めてびっくりしました。
ただ、フタコブでも冬に体調を崩すため特別なケアを受けていた個体もいるので、個体差があるのかもしれません。

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2015年撮影

前から気になっていたのがヒトミさんの換毛の具合。
他園だとこの時期には冬毛に換毛が終わっていて寒い冬に備えは万全なラクダさんが多いのですが、
もう冬も近いのにこの具合。
彼女の場合、夏毛に換毛が終わるのが11月くらいで、春頃に冬毛が生え始めるのだそうです。
これも個体差ですね。

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フタコブラクダだとツガルさんの38歳が世界最高齢と言われていて、25歳から30歳くらいで
亡くなる個体が多いと思います。
実際そこまで生きていた飼育個体には出会ったことはないのですが、ヒトコブラクダの寿命は40年くらいと言われています。
大きい身体に細い脚のラクダは脚が弱点で、高齢になってくると脚にトラブルを生じ、
歩けなくなったりして身体が弱っていく個体が多いです。
しかしヒトミさんはまだ20歳で、幸い脚まわり健康な状態です。
脚が弱ってくると立ち方も不自然になってくるのですが、ヒトミさんは綺麗な立ち姿。

動物福祉のことを考えると、高齢な動物の場合は終生飼育してから展示終了となるはず。
でもヒトミさんはまだまだ健康ということで、移動先のことを検討されているようです。
動物福祉を旗印に掲げている今の盛岡なら、彼女のことを悪いようにはされないはずと
信頼してお任せできます。
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ここで、大好物の笹を一本丸ごとあげさせてもらえることになりました。
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ヒトミさんは葉を食べるというよりは、葉がついた小枝をいくつか口で咥えて、
首を使って引きちぎるような食べ方をしていました。
笹をつかんでいる私と引っ張り合いをするような感じ。
力の強さに何回も持っていかれそうになりました。
また、一口含んでは噛むというよりは、まとまった量を口にほおばってから
噛んでいました。


まるまる一本あっと言う間に食べてしまいました。
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もう葉は残ってないのに固い小枝まで食べ尽くそうとしていました。
ヒトミさんそんなに笹が好きなんですね。
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さらにリンゴのおやつをあげさせてもらいました。
一生懸命口先を伸ばしています。
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先がふたつに分かれている口先で器用にリンゴをつかんで口にいれていました。
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嬉しい目してる~
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大好きなものをいっぱい食べてくれたヒトミさん
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楽しかったガイドの時間ももう終わり。
スタッフの皆さん、ヒトミさん、どうもありがとうございました。
ヒトミさんのことどうかよろしくお願いしますね。
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さて閉園直前のラクダ舎に立ち寄ってみると、おうちに帰りたいヒトミさん。
ポニーたちもおうちに帰るのを待っています。

作業の都合で先にポニーが帰ると、自分も帰らせてくれと、
ひとりでぐるぐるしていることもあったそうです。
同居はしていなくても、ヒトミさんはポニーたちのことを仲間だと認識していたのかもしれません。
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展示終了後のヒトミさんの行先はまだ決まっていないそうです。
どこにいるとしても必ず会いにいきますから、また元気な姿を見せてくださいね。
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(11月27日撮影




by rakudateikoraku | 2020-12-01 22:20 | ヒトコブラクダ | Comments(0)
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