タグ:トナカイ ( 16 ) タグの人気記事
大森山のトナカイたちの夏2018~その3 科学の力でトナカイを守る
トナカイのテスト放牧、2日目も見学に行ってきました。

旧とりっこの水辺の全景です。
初日は風雨の中のテスト放牧だったのですが、このタイミングでは青空が見えていました。
でも気温はこの時期としてはかなり低めでした。
c0188824_03054214.jpg
今日は元気くん(手前)一頭でのお散歩です。
同居しているルドルフくん(奥)、当然今日も一緒に行けると思い込んで必死にアピールしていましたが、今日はお留守番。
c0188824_03160599.jpg
やっぱりリードたるんでいます。
ここにはトナカイは元気くん一頭しかいませんが、「群れのリーダー」である柴田さんに自発的についていくのです。
(安全管理上リードはつけます)
c0188824_03171412.jpg
c0188824_03182326.jpg
c0188824_03185014.jpg
旧とりっこの水辺へ入っていきます。
一般客である私は今日も外から見学です。
c0188824_03192870.jpg

今日もたっぷり自然の草を食べてくれました。
c0188824_10100968.jpg

前日のテストを踏まえて、この日は最初から柴田さんが対岸で元気くんを呼んでいました。
元気くんの遊泳の様子をご覧ください。



二日連続成功。元気くん、ママがいなくてもソロで立派に泳げることを証明してくれましたね。
2016年に元気くんがテストした際は、まだ対側は岸から上陸できたのです。
でも今は護岸工事され、安全管理のためネットが張られていて上陸はできません。
せっかく対岸まで泳いできたのにまた帰っていったのは、元気くんは上陸できないのを理解したのかもしれません。


さてこの水辺での放牧をしているときのトナカイは、素人が見ていても直感的に幸せそうに感じますし、魅力がいっぱいです。
しかし動物の幸せを追及する取り組みは、漠然と行っていても継続・展開が難しくなります。
これからの時代は、動物の状態や取り組みの効果を可視化し、科学的に評価することが求められています。

暑さに弱いトナカイの体温の状態の監視、以前であれば目視やトナカイの呼気を肌で感じるなど
飼育担当者の経験に基づいた方法で行われていました。
今の大森山では、園内数か所の温度センサーの他、トナカイの首のところに皮膚の温度センサーを装着してあり、
数分間隔で自動的に測定し無線でサーバーに送信して記録されるシステムが構築されて使われてきています。

2016年に行われた大森山動物園、岩手大学、株式会社アーズの共同研究(大森山Facebook記事)で、
暑さに弱いトナカイの体温実態を調べようという取り組みが行われました
この際に構築されたシステムが調整改善されてきました。
当時は雁来ちゃん一頭にセンサが装着されていましたが、
遊泳に参加していたサクラちゃん、元気くんには装着されていませんでした。

今年は、ルドルフくん、元気くん、雁来ちゃんの3頭にセンサーが装着されています。
センサ装着場所も試行錯誤を繰り返し、トナカイが活動しても遊泳しても安定して温度測定できるこの場所になったそうです。
c0188824_10215592.jpg
多くの動物の状態は体重測定で行われていました。最近はいくつかの動物で定期的に体温測定を行う園が増えていますが、
測定頻度はそれほど多くありません。

このシステム、夜間や休日なども含めて、担当者が人力で確認したり、確認できない時に想像に頼るのではなく、
はるかに細かいメッシュで常時動物の状態を確認できます。
サシバエがひどくてトナカイさんが暴走しているといった突発的な事象も、体温の変化により発見して対処したり、
なにかあった時に後から検証することが可能になります。

このセンサーは測定しやすい皮膚の温度を測定するものですが、動物の体温として測定されるのは一般的には直腸温です。
しかし直腸温をリアルタイムで測定するセンサーも既に開発されていて、トナカイでのテストも実施済とのことです。
皮膚温と直腸温を組み合わせれば、皮膚温でのモニタリングが体温管理でどの程度の精度なのかも評価できます。

測定した温度の推移は、いつでもどこでも、スマホなどで確認することができます。
c0188824_10125289.jpg
この写真では少しわかりにくいですが、元気くんの体温センサーの温度は、この日の遊泳中1度くらい下がったことが
わかりました。このテスト放牧の日は気温があまり高くなかったし、若い元気くんにはサシバエがまだあまり
つかない(ルドルフくんにはたくさんついていました)し、放牧・遊泳の効果はこの程度でした。
しかし、より気温が高い日やサシバエ被害がひどい状況のときには、放牧・遊泳はもっと効果が期待できるでしょう。
またそれを科学的に評価する基盤もできたことになります。

今後この基盤での取り組みのデータが蓄積されたり基盤を生かした研究が行われて、
取り組みが発展したり展開していき、トナカイたちが幸せに暮らしていけることに大いに期待です。


昔の感覚では、仕事中にスマホ見てたら怒られるところですが、
これからは飼育に欠かせないツールとして活用される時代が来るかもしれませんね。
c0188824_10120781.jpg

(8月7日撮影)

by rakudateikoraku | 2018-08-09 16:31 | 偶蹄目 | Comments(0)
大森山のトナカイたちの夏2018~その2 今年初めての放牧と遊泳
夏の大森山では、トナカイさんを獣舎のグラウンドからお散歩に連れ出して、園内にある塩曳潟という
池(旧とりっこの水辺)のほとりで放牧したり、塩曳潟で遊泳してもらう取り組みを2015年から続けておられます。
サシバエの被害がピークになる7月末から8月のころに放牧や遊泳を始められます。
今年は運よくテスト放牧初日の様子を見学することができました。

※担当飼育員 柴田さんがこんなことを始められた経緯は2015年当時のブログ記事をご参照ください。

当時私が見学したのはサクラさん♀ (2018年2月没)のソロでの遊泳でした。
サクラさんは群れのリーダー格のトナカイです。
トナカイはあんまり自己主張するタイプではなく、他の個体と一緒にいると安心するし、ついていきたがるタイプです。
ルドルフくんはまさにそのような性格で、サクラさんがリードすると水に入ることができました。

2016年6月にサクラさんとルドルフくんの間に元気くんが生まれたのですが、
その年の夏は母子での放牧や遊泳にも成功しました。

2016年当時の写真に記録されていますが、子トナカイは母親についていくし、先ほど書いた習性で逃げないので
リードはつけていませんでした。

今年の放牧は、ルドルフくんと元気くんが担当します。
元気くんはリードつきで散歩するのは初めての経験です。
c0188824_08433819.jpg
現場にいるとわかりますが、彼らの足取りはとても軽いです。
放牧に出かけるのを楽しみにしているのです。
c0188824_08444547.jpg
旧とりっこの水辺に到着しました。
昔は一般の観覧者が中に入って水際のトナカイを観察できたのですが、
鳥インフル対策の結果今は立ち入りできなくなっています。
私も少し離れたところから見学です。
c0188824_08464111.jpg
c0188824_08471797.jpg
リードをはずして放牧タイムです。
c0188824_08480433.jpg
気ままにあたりを歩いては気に入った草をむしゃむしゃ食べてます。
c0188824_08500977.jpg


泳ぐ能力は本能的に持っていても、トナカイが水に入るのに動機が必要です。
2015年の時は、サクラさんはサシバエから逃れるために水に入っていきました。
気持ちがいいことを覚えていたサクラさんは、その後の年も自発的に入っていました。
元気くんもルドルフくんも、サクラさんについて水に入っていきました。みんな個体の個性があります。

サクラさんがいない今年。
別のスタッフが対岸でペレットの器を振ってトナカイたちを呼んでいます。
柴田さんが浅瀬に入ると、元気くん、そしてルドルフくんも水に入りました。
c0188824_07341373.jpg
でもこの時は、元気くんがすぐ水から上がり、水際にいます。
ルドルフくんもそれに続いて上がり、おいしい野草を食べ始めました。
c0188824_07394565.jpg
この2頭は対岸のペレットに釣られたというより、柴田さんをリーダーとしてついていった感じがします。


元気くんは昨年(サクラさんについてですが)自発的に遊泳した子です。
きっと覚えているはずということで、元気くん1頭での遊泳を試してみることになりました。
今度は柴田さんは対岸でペレットの器を振って、元気くんを呼んでいます。
c0188824_23572995.jpg
今度はすんなり入り、対岸へ向かって泳ぎ始めました。
このあたりはもう元気くんの背は届いていないですが、パニックになることもありません。
さすがトナカイさんという感じです。
c0188824_07555960.jpg
柴田さんの待つ対岸まで泳ぎ切りました。

c0188824_08012862.jpg
元気くんは上陸したいのですが、こちら側の岸は鳥インフル対策に関連する工事で護岸が作られ
安全ネットも張られていて上陸はできません。
c0188824_08062456.jpg
柴田さんが元の岸の方に移動して元気くんを誘導します。
c0188824_08092622.jpg
道を急ぐ柴田さんの様子を目で確認して方向転換し、泳いでおいかけています。
c0188824_08113509.jpg
c0188824_08141093.jpg
無事帰還できました。
c0188824_08152589.jpg

(当日かんりの吹き降りで、傘持ちながら撮影しているので映像が揺れる箇所があります。ご容赦ください)

泳ぐ方が注目されがちですが、この水辺での放牧が彼らは本当に大好きです。
陽があまりあたらず涼しい。
個体ごとやその日の気分で食べたいものはすごく違いがあるのですが、
自然の草から自分が好きなものを選んで食べ歩きできる。
この日は気温もあまり高くなくて涼しかったですが、暑くなったりサシバエがつきはじめたら池に逃れられる。
ここにいると幸せに暮せているのではないかと直感的に思います。
c0188824_08392355.jpg

ここが夏のトナカイ舎になったらいいのにね。
c0188824_08400896.jpg




今年のテスト放牧第1回は終了です。
みんなお疲れ様~
c0188824_08315537.jpg


みんなでおうちに帰ります。
元気くん(左側)のリードがたるんでいることに注目してください。
リードに引かれて歩いているのではなく、群れやリーダーについていっているのです。
c0188824_08271268.jpg

帰り道、リードを軽く引いても動かないルドルフくん。
お散歩や放牧を本当に大好きなので、帰宅拒否してるのです。でも今日はもう終わりね。
c0188824_08263771.jpg

つづく。。。

by rakudateikoraku | 2018-08-08 09:08 | 偶蹄目 | Comments(0)
大森山のトナカイたちの夏2018~その1 森を育ててトナカイを守る
大森山では現在6頭のトナカイが暮らしています。
秋田は東北なので夏でも涼しいイメージですが、実際には結構暑くて、
厳しい寒さの地で活動するよう進化した身体を持つトナカイたちには暑すぎます。
彼らが日本の暑い夏でも元気に暮らせるように尽力されている取り組みを継続してとりあげてきましたが、
今年もトナカイたちの様子と取り組みの現場を見せていただきにいってきました。(8月6日撮影)

この場所の名前「トナカイとせせらぎの森」に相応しく、木が大きく茂り素敵なグラウンドになっていました。
このトナカイ舎に通い始めたころは、木がもっとまばらで陽がよくあたり、夏は秋田とは思えない暑さだったのですが、
日陰がたくさんできて、動物にも来園者にもとてもよい環境です。
c0188824_06122246.jpg
c0188824_07093658.jpg
しかしこの森も自然に成長したわけではありません。
動物園の中の樹木は厳しい環境に晒されています。
トナカイは成長した角が年に1回落ちますが、その前の時期には痒い所をかくように
樹木の幹に角をごしごしこすりつけるので、幹が傷ついてしまいます。
それを防ぐため、トナカイにやられやすい時期には幹に巻いて防護、そしてそれ以外の時は巻いてあったのを
外して成長できるようにされています。
また日陰になるので樹木の下のところで動物がくつろぐ時間は多いのですが、木の根を踏んでいることになり、
それだけで木は弱ってしまいます。それを緩和するために根のところに砂を入れてクッションにされています。
さらには木に散水までやったり、剪定を控え目にしたり。

この森が陽を遮り、さらに散水との相乗効果で4度くらい温度を下げられるとのことでした。

暑さに弱い動物を守るという目的のため、遠回りに見えるけど数年間かけて、こうした人の努力で守り育ててできた森なのです。


ここで、現在暮らしているトナカイさんたちの紹介です。

今年4月28日生まれの春来(はるき)くん。春に私が偶然誕生に立ち会った子ですが
立派に成長していました。この月齢のトナカイとしては角は5cmくらい長いそうです。
体格もしっかり。
母雁来ちゃんが人間と距離を置く性格なので、親を見て春来ちゃんもあんまり人間には寄ってきません。
c0188824_07173461.jpg
日陰でくつろぐ春来くんの母雁来(かりき)ちゃん(奥側)。
首に巻いている黄色いバンドは体温を測定するセンサーです。
c0188824_07274885.jpg

母子が手前側のグラウンドで暮らしています。
幸い訪問した日は涼しかったので、みんな活発に動いていました。
c0188824_07324614.jpg
一番奥のグラウンドは、故サクラさんの息子 元気くんと、その父親のルドルフくんが暮らしています。

立派な角がとても格好いいルドルフくん。
飼育員さんが動物と同じグラウンドに入る「直接飼育」という手法では危なそうに見えますが、
ルドルフくんは自己主張をぶつけてくることも少なく問題はないそうです。
c0188824_07431346.jpg
元気くん(左)。彼も体が大人なみになりました。
昔は観覧通路にお客さんがいると寄ってくるような「こどもトナカイ」だったのですが、
今はそんなこともなく落ち着いたおとなトナカイになっていました。

お気づきかもしれませんが、今年から雁来ちゃんだけでなく、ルドルフくんと元気くんも体温センサーを装着しています。
これは、以前から取り組まれていた、常時体温をモニターして、科学的に健康管理を行う取り組みです。
c0188824_07474329.jpg
新しく千葉からやってきた2頭は真ん中のグラウンドにいました。
食べ物や温度管理など、ここの暮らしに慣れてもらう取り組みが続いています。
他のトナカイは夜はグラウンドで眠っているそうですが、千葉出身の子たちは夜は小屋で眠るそうです。
そのためグラウンドの散水以外に、小屋に常時ONの扇風機をつけるなど特別なケアもしてもらっています。
c0188824_07523392.jpg

つづく。。。

by rakudateikoraku | 2018-08-07 07:57 | 偶蹄目 | Comments(0)
大森山のトナカイさん再訪2018春、そして雁来ちゃんおめでとう!新しい命の誕生
ここ数年お世話になっている大森山のトナカイさんたちの春の様子を見にいってきました。
c0188824_20195934.jpg
水泳によるケアやお散歩に道を開いた、群れの偉大なるリーダーサクラさん。

残された息子の元気くん、今年6月に2歳になるのですが、もう立派な大人のトナカイになっていました。
トナカイのオスは冬に角が一度落ちて、袋角が生えてきます。
元気くんの今シーズンの落角は極端に遅くて今年の3月になってからでした。
それでまだ可愛らしい袋角の状態です。
c0188824_20313088.jpg
c0188824_20270838.jpg

大人のオスのトナカイは繁殖期になると気が荒くなり角で威嚇したりしますが、
袋角が落ちるとすっかりおとなしくなります。
元気くんも子供の頃を思わせる性格になっていました。
やっぱり人間についてくる人懐こい子です
c0188824_20282706.jpg
c0188824_20292795.jpg

それに比べて12月頃に落角したルドルフくんはもうすっかり大きく立派な角が生えています
c0188824_20300072.jpg
朝ごはんを食べる雁来ちゃん♀
ごはんの器を見ると、いつも食べているペレット以外に黄色い餌が入っています。
これはウシ用の配合飼料で、普通トナカイには与えません。
なぜこれを?
c0188824_20321251.jpg

実は雁来ちゃんはお腹の中に新しい命が宿っていたのでした。
どんどん成長していて、お腹が大きくなっています。
後ろから見ると乳房も大きくなってきています。
c0188824_20335540.jpg
ウシの飼料はお乳を出してもらうのを促進するための配合ということです。
出産は5月くらいでは?ということでした。
飼育員さんが様子をチェックされています。
c0188824_20330150.jpg

夏のトナカイお散歩・水浴シーズンが楽しみですねと話していたのでした。

しかし夕方16時頃トナカイ舎前を通りかかると、たくさんのスタッフが集まって緊迫した雰囲気になっていました。
様子が急変して、16時前に陣痛が始まったというのです。予想より1ヶ月近い早産。
展示時間中で、一般のお客さんからの通報ということでした。
c0188824_20380708.jpg
c0188824_20382151.jpg

落ち着かずうろうろする雁木ちゃん
c0188824_20364019.jpg
c0188824_20353027.jpg

お腹がすいているのでおやつを差し入れします。
c0188824_20384371.jpg

昼間に外で出産したらカラスが赤ちゃんを攻撃してしまい大変危険です。
しかしその後雁来ちゃんは小屋に入ってくれました。
もう閉園時間を過ぎていたこともあり、飼育員さんにお任せして園を離れました。

なにぶん早産なので心配していたのですが、
当日18時過ぎには無事出産し、その後授乳も確認したとの一報があり、
翌日(4月29日)には公式の発表がありました。

雁来ちゃんの初めての赤ちゃんは男の子、5kgで生まれてきました。
授乳が安定するまでしばらくは注意深く観察とケアをしてくださいます。

雁来ちゃん、ルドルフくんおめでとう!
赤ちゃんが元気に育ちますように。。

(4月28日撮影)


by rakudateikoraku | 2018-04-29 20:48 | 偶蹄目 | Comments(0)
2018冬の大森山のトナカイさん訪問 その2~がんばれサクラさん
ひとつ前の記事でご紹介した元気くんのママであるサクラさんは、おそらく日本で一番泳ぎが上手なトナカイです。

本来の生息地でトナカイは移動などの目的で海や川を泳いでいます。
大森山では、その能力を活かして園内の塩曳潟で泳いでもらい、
夏の暑さとサシバエで苦しんでいたトナカイさんたちに元気になってもらおうとされています。
このブログでは、サクラさんが泳ぐようになった3年前の様子をご紹介しました。
2年前には、サクラさんが元気くんを連れて母子で泳ぐ様子も見せてくれました。

昨年夏に訪問した時にも一度泳いでくれましたが、その頃からサクラさんは健康に問題がありました。
食欲が落ちて痩せてきていたのです。秋には持ち直していたのですが、その後ふたたび痩せてしまい、
現在は懸命に特別なケアをしてくださっています。

訪問したこの日、ケアのための特別な食事に出てきたサクラさんに会うことができました。
c0188824_01210306.jpg

痩せてしまった身体。ゆっくりと歩いてきます。




痩身のケアには新鮮な樹葉を食べてもらいたいのですが、冬の秋田では入手が困難。
いろいろ試されて、今のサクラさんが一番食べてくれるのは豆苗ということがわかり
毎日かき集めて食べてもらっているそうです。
c0188824_01503952.jpg
c0188824_01452787.jpg
おうちに帰る途中、こちらを振り返ってくれました。
この冬を乗り切って、新鮮な樹葉を食べてもらえるようになる季節にまた会えますように。
c0188824_01581274.jpg
(2月11日撮影)

by rakudateikoraku | 2018-02-16 02:10 | 偶蹄目 | Comments(0)
2018冬の大森山のトナカイさん訪問 その1~元気くん
大雪の大森山、お客さんは少なめです。
ごはんを食べる元気くん(2016年8月生まれ、1歳8ヶ月)を眺めていると、横目を向けてきました。
c0188824_23420063.jpg
いきなりこちらに歩いてきて
c0188824_22474444.jpg
網越しに大きな目で見つめてくれました。
c0188824_22520321.jpg
トナカイの口元の可愛さはウシと通じるものがありますね。
c0188824_22534817.jpg
私が左右に移動すると、こちらの顔を見ながらくっついてきます。
c0188824_23081728.jpg
c0188824_22585995.jpg
最近の元気くんがこんな人懐こい子になっていたとは。
自分にロックオンしていると認識するとこうしてぴったりくっついてくるのだそうです。

トナカイのオスは、だいたい12月くらいに落角するそうですが、元気くんは2月になってもまだ角が落ちていません。
これからどんな風な大人トナカイになっていくのか楽しみです。
c0188824_00053012.jpg
(2月11日撮影)

by rakudateikoraku | 2018-02-15 00:08 | 偶蹄目 | Comments(0)
大森山のトナカイさん初泳ぎ2017
寒い土地の生き物であるトナカイには日本の夏は暑すぎます。
さらにサシバエの被害に遭うと走ったりしてさらに体温が上がってしまい、体力を削ってしまいます。
暑い夏に健康に過ごしてもらおうと、大森山では一昨年(その1 その2 その3)、
昨年(その1 その2 その3)と、園内の塩曳潟という池で遊泳してもらう試みをされていました。
もともと塩曳潟には大きな網がかけられたバードケージが設置されていてペリカン等が
飼育されていました。バードケージはなくなったものの、ペリカンやコクチョウが
飼育されている「とりっこの水辺」というエリアで、その水辺を借りてトナカイさんが遊泳していたのです。

しかし昨年11月から大森山で猛威をふるった鳥インフルエンザ禍対策により、
塩曳潟の環境が大きく変わってしまいました。水鳥の飼育が終了し、エリアを仕切っていた網が撤去されたり、
対岸が除草され護岸?が設置されるなどしたため、トナカイの遊泳には使えなくなってしまっていました。

トナカイさんに良い環境をこれからも与えてあげたいと、防護ネットを張るなど担当さんたちが懸命に
努力されて、なんとか今年のサシバエが本格発生するシーズン(例年8月上旬くらいから)に間に合いました。

私が訪問直前、そのシーズン目前で秋田が豪雨に見舞われ、防護ネットが隠れてトナカイさんが安全に
遊泳できないくらい塩曳潟の水位が異常に上昇してしまうというアクシデントがありました。
でも幸い水位が下がってきていたので、この日トナカイさんを池に連れていくことになりました。

旧とりっ子の水辺。草がたくさん生えて涼しげです。
c0188824_00095476.jpg
対岸はブロックの護岸が。トナカイさんが近づかないようネットが張られていますが、
先日の豪雨の後遺症でネットがまだかなり水に浸かっています。
c0188824_00191574.jpg

緑豊かなトナカイ舎
c0188824_00285330.jpg

今日のお散歩の選抜メンバーは、サクラさんと息子のゲンキくんです。
サクラさん。この遊泳の取り組みでは一番のベテランです。
高齢になったので換毛が遅くなっています。
c0188824_00272230.jpg



そしてゲンキくん。すでにサシバエに悩まされているようでした。
c0188824_01514439.jpg
グラウンドに流してある冷たい水をよく飲んでいます。
c0188824_01583236.jpg
樹葉の日陰、ミストに扇風機と暑さ対策がとられています。真夏にはこれでも不足ですが、
幸いこの日の気温はトナカイさんが息が上がるほどには高くなかったのです。
それでも、サシバエに反応する様子が観察されました。
c0188824_02015147.jpg


他のお二方 ルドルフくんとカリキちゃんはお留守番です。
立派な角のルドルフくん。シャワーの水で涼んでいます。
c0188824_01413487.jpg

雁来(カリキ)ちゃん、彼女は体温センサーを装着しています。
c0188824_01441523.jpg
飼育員さんがグラウンドに入ると、事情を察しているのか、サクラさんとゲンキくんは嬉しそうについていきます。
c0188824_02140465.jpg

リードをつけたサクラさん、すでにテンションが高いです。
c0188824_02114534.jpg
ゲンキくんはリードなし。でもサクラさんが歩いていくとちゃんとついていきます。
c0188824_02160662.jpg
散歩しているのに気がついたお客さんたちもついてきます。
c0188824_02200685.jpg
このトナカイの散歩についていくのが結構楽しいのです。
緑の芝生を歩いていく姿自体が素敵です。
リードに引っ張られているのではなく、行きたい場所が一致していて、自発的に歩いていることがわかります。


そのまま旧とりっこの水辺へ。
※現在来園者は立ちいることができません。
c0188824_02372177.jpg
最初はおやつで水辺へ誘導します。
c0188824_02533852.jpg
水に足を踏み入れたサクラさん
c0188824_02544469.jpg
c0188824_02554503.jpg
ここでいきなり帰っていく飼育員さん、そして慌ててそれを追いかけるトナカイさん。

去年まではトナカイさんとコクチョウなどが接触した時のトラブルを防ぐためそばにいないと
いけなかったのですが、今年はトナカイさんだけでここにいてもらおうという試みです。
つまりこの水辺でトナカイさんを放牧することを目指しておられます。
c0188824_02590182.jpg
対岸から見ていると、サシバエに耐えかねたようにサクラさんが水に飛び込み、その後ゲンキくんもそれに続きました。
やはり水に入ってすっきりできたんでしょう。
今年の初泳ぎ♪


まだサシバエの数も少ないのか、今日の入水は一回だけでした。
暑い日が続いて池の水温も高かったようです。
新しい環境や実施要領で課題もありましたが、本格的なサシバエシーズンに向けて
さらにバージョンアップしてくださることでしょう。

(7月30日撮影)




by rakudateikoraku | 2017-07-31 09:19 | 偶蹄目 | Comments(0)
続:大森山のトナカイさんを元気にするために:その3 野生のトナカイになる
大森山のトナカイさんを訪ねる旅、この記事この記事の続きです。

水辺に行くと、飛び跳ねたりして元気くん楽しそうです。

c0188824_07083718.jpg
サクラさんについていくのでなく、元気くん自からどんどん入っていきます。
c0188824_07125060.jpg
そこで「もう大丈夫ね」とばかり、サクラさんさらに深いほうへ入っていきます。
c0188824_07201296.jpg
c0188824_07214933.jpg
このあたりは元気くんはほとんど背が立たない深さだと思いますが、ママについていきます。
サクラさん、横目で元気くんを見守ってますね。
c0188824_07224620.jpg
c0188824_07251270.jpg
「だいじょうぶ?」立ち止まって確認するサクラさん
c0188824_07262433.jpg
上陸地点の地形はかならずしも平坦ではないので、元気くん苦労しています。
c0188824_07283085.jpg
サクラさんが飛び上がって上陸すると
c0188824_07292761.jpg

元気くんもそれに続きます♪
c0188824_07301004.jpg

ママをほっといて、楽しそうに森の中に入っていこうとする元気くん、でもすぐ戻ってきました。
c0188824_21093895.jpg
サクラさんにとっても高いと思えるこの土止め
c0188824_21124009.jpg
元気くんも軽々と飛び乗ったのでびっくりです。
c0188824_21135671.jpg
草を食んでいるサクラさんの横で楽しそうに跳ねまわる元気くん
c0188824_21150674.jpg
c0188824_21153238.jpg
そして森の奥の方へ入っていきました。
c0188824_21261529.jpg
美しい緑の中を散歩。
水に入ってサシバエを退け体温も下がりすっきりしているはずです。
その上、この場所は涼しくて新鮮な草もたくさん、サクラさんのお気に入り地なのです。
c0188824_21274427.jpg
c0188824_21214283.jpg

移動しながらあちこちでちょっとずつ食べる、トナカイ本来の活き活きとした姿を見せてくれました。
トナカイが泳ぐ姿も滅多に見れませんが、この野生のような姿もぜひ見てもらえたらと思います。
c0188824_22250619.jpg
元気くんもそのあたりに生えている草を味見していました。
c0188824_21230355.jpg

しばらくこのトナカイの楽園を満喫した後、サクラさんが突然池に入ってこちらに泳ぎ始めました。
もしかしたらまたサシバエがついたのかもしれません。置いてきぼりになりかけた元気くん、気がついて
あわてて泳いで追いかけていました。
c0188824_00222173.jpg



背も立たないような池を泳ぎ、生まれてはじめて自然の草を自分で選んで食べた経験。
この日1日だけで、元気くんはひとまわり成長したはずです。

(8月15日撮影)

by rakudateikoraku | 2016-08-21 00:42 | 偶蹄目 | Comments(0)
続:大森山のトナカイさんを元気にするために:その2 母子で水泳
大森山のトナカイさんを訪ねる旅、この記事の続きです。

その時に水に入ってくれたのはサクラさんでした。
今年になって元気くんが生まれて、いつも赤ちゃんと一緒にいるサクラさんを池に連れていってあげることはできなくなっていました。
元気くんはグラウンドに置いた小さいプールに入ってくれるのですが、サクラさんはなぜか怖がってこのプールに入ろうとしません。
サクラさんと元気くん2頭一緒に池に泳ぎに行けたら。。。

実は私が訪問する数日前に初めて2頭で泳いだということでしたが、この日2回目の試行を見学しました。

飼育員さんがグラウンドにやってくると、池の方に行きたいサクラさんはもうお待ちかねです。
元気くんはママにいつもぴったりくっついています。
c0188824_00221366.jpg
c0188824_00225832.jpg
池との間を移動するため、サクラさんの頭絡にリードをつけます。
c0188824_00244871.jpg
元気くんは頭絡ではなく、子犬用の首輪をつけています 笑
c0188824_00254041.jpg
ではみんなで池の方までお散歩です♪
c0188824_00262651.jpg
そこが快適な場所だと覚えているので、無理に引っ張っていかなくても、サクラさんはついてきてくれます。
元気ちゃんはママにくっついていきます。

c0188824_00265137.jpg
c0188824_00291243.jpg

トナカイたちと見学のお客さんとともに、「とりっこの水辺」から奥に入っていきます。

c0188824_00374106.jpg
c0188824_00401015.jpg
水辺まで連れてきたらリードをはずして見守ります。
c0188824_00442403.jpg
c0188824_00460615.jpg
ひとりでどんどん池に入っていくサクラさん
c0188824_00471572.jpg
c0188824_00472559.jpg
ママどこいくの?
c0188824_00475600.jpg
慌ててついていく元気くん
c0188824_00484670.jpg
c0188824_00495287.jpg
なぜか、サクラさん岸の方をガン見しています。
c0188824_00544307.jpg
あれ?サクラさん、こちらの方へ急旋回してきます。
c0188824_00554593.jpg
それを懸命に追いかける元気ちゃん
c0188824_00573617.jpg
上陸してきました
c0188824_00581029.jpg
どうも、飼育員さんが持っていたペレットに気がついてしまったからだったようです。
このペレットの本来の使い道は、対岸に渡ったトナカイさんを呼び戻すためです。(参考: 去年の記事)
c0188824_01001914.jpg
動画でどうぞ

一度は成功したと聞いてはいましたが、まだ生後2ヶ月の元気くんが、躊躇なくサクラさんについて泳いでいく様子には驚かされました。

またサクラさんも、後ろをふりかえる様子もなくどんどん進んでいくのがすごいです。
柴田飼育員によると、群れで行進する性質のトナカイにも個体によって個性があるそうです。サクラさんと異なり、ルドルフくんや雁木さんは、
自分から水に入っていくことはないが、飼育員や他のトナカイ個体が池に入っていくとついていくのだそうです。
そうすると、サクラさんは天性のリーダー型、頼もしいママさんですね~

つづく
(8月15日撮影)

by rakudateikoraku | 2016-08-18 03:20 | 偶蹄目 | Comments(0)
続:大森山のトナカイさんを元気にするために:その1 元気くんの誕生と取り組みの進化
半年ぶりに大森山のトナカイの森をたずねました。
c0188824_20393786.jpg

前回の訪問(2016年2月)以降、大森山のトナカイの群れに新しい命が生まれていました。ルドルフくんとサクラちゃんの息子 元気くんです。
c0188824_20390852.jpg
このペアには2年前にも赤ちゃんが生まれたのですが、赤ちゃんは夏の暑さを乗り切ることができずに亡くなってしまいました。
昨年訪問した際に見学した、大森山動物園の柴田飼育員がご尽力されている、トナカイの健康管理の取り組みについて、このブログで紹介しました(その1 その2 その3)。それが展開され、今年の母子の健康に生かされていることを期待して訪問しました。

元気くん、はじめまして~
もう角が生え始めています。
c0188824_20511313.jpg
小さくてもウシ系のお顔です 笑
c0188824_22100951.jpg
そして母サクラさん。高齢出産で産んだ元気くんとともにこの夏をがんばっています。
c0188824_22181436.jpg
暑さ対策は進化していました。トナカイさんが多くいるエリアには日陰とミストの設備、そして送風機。
人員体制やいろんな理由で連れていけないこともあるし、もっと日常的に使える水場があれば、ということで
小さいプールを設置されていました。水を入れると元気くんが自発的に活用していました♪
c0188824_22355982.jpg
そしてこのプールは、トナカイさんが水を飲む場所としても使っています 笑
c0188824_22393629.jpg

こういう取り組みが功を奏しているようで、元気くんはこの暑い夏を乗り切りつつあります。一日観察しているとまだ授乳もありましたが、エサの食べっぷりも十分。すくすくと成長していています。
c0188824_12523410.jpg

立派な角を持っているのは、ルドルフくんです。
虫よけスプレー製品で、動物にも使える良いものが見つかったということで、こまめにふきかけてあげています。
1~2時間ほどはサシバエの被害を抑制できるそうです。でも効果がずっと継続的に維持されるわけではないので、
一日の中で何回も対処が必要、ご苦労さまです。。。
c0188824_22371622.jpg
虫よけスプレーをかけてもらっているのは、もう一頭の♀ 雁来(カリキ)さん。
雁来さんが首に巻いているのは、体温をセンサーで常時計測し無線で発信する装置です。大森山動物園、岩手大学、株式会社アーズの共同研究(大森山Facebook記事)で、暑さに弱いトナカイの体温実態を調べようという取り組みです。想像に頼らず実測値にもとづいて判断や対処を行えるようになれば、飼育上のいろんな取り組みの効果も科学的に評価することができ、素晴らしいです。
※雁来さんの体温センサーのデータは、アーズさんの会社のWebサイトで公開されているので、(今のところ)どなたでも雁来さんの体温のトレンドをご覧になれます。このデータが公開されていることも凄いことですね。

c0188824_22381516.jpg
つづく。。。
(8月15日撮影)


by rakudateikoraku | 2016-08-17 12:58 | 偶蹄目 | Comments(0)



ASPアクセス解析